ゼンショーとマクドナルドのビジネスモデル
2011年11月11日
平素はお世話になります。
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ヒューマネコンサルティング株式会社です。
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本日11日の朝刊に『牛丼3社、今季経常増益』の記事がありました。
「経常利益」ですから、各社、既存店売上が伸びているところや、原価削減率が寄与しているところなど、背景はまちまちのようです。
その中で「すき家」のゼンショーHDは、11年4~9月期連結決算で、118億円と前年同期比88%増えたそうです。
「値引きキャンペーン」と「白髪ねぎ牛丼」などの新商品がヒットしたとのこと。
ところで、そのゼンショーHDと、ハンバーガーの日本マクドナルドはどちらも外食産業の巨艦でありますが、
そのビジネスモデルが、かなり対照的なのをご存知でしょうか?
ゼンショーHDは、主に直営店を重視し、店舗展開を行っています。
直営店故に、会社全体としての意思疎通や、新商品開発などに対する従業員の目線は一致しやすいと思います。
さらに本部から直接指示・命令系統が出せるので、意思決定や意思疎通のスピードメリットもあると思います。
つまりは、経済規模が成長過程で、加速度的に出店を行っていくような環境では、全社一体となって相当大きなシナジー効果が得られ、会社も成長していく反面、
経済不振局面で、極度の需要減などが起きた場合には、(もちろんそれなりのリスク管理は行っていると思いますが)資産負担などが大きく負担になる可能性もある形態と言えると思います。
一方の日本マクドナルドは、目下のところ、フランチャイズ方式に重きを置いているようです。
主に、直営店を増やさず、不採算店のリストラなどを行う戦略を取っているようです。
つまりは、フランチャイズ店では(直営店と比較すれば)ライセンスフィーなどを払うことにより、売り上げ規模も減少し、
直接の指示・命令系統を持たないので、全国一律の販促キャンペーンなどに対し、統制の取れた形で行いにくいなどといった特徴がある反面、
資産を持たないので、経済不振局面やマーケットの大きな変動などが発生した場合には、直接本部への影響は限定的になるし「撤退戦略」も取りやすいなどの形態と言えると思います。
「どちらの経営方針がよいのか?」.
今後の両社の状況も見守りたいと思います。
弊社も『経営相談・コンサルティング』を受け持つ身として、
この「ビジネスモデル」に関しては「一概に言えるものではない」のですが、
最低限、『経営にとって時代背景をどうとらえるか? 経済状況をどう見るかは重要なこと!』というのは間違いがないと考えています。
企業様に対し、その辺りもふまえたアドバイスが(弊社のコンピテンシーでもあります故)出来ますよう、今後も情報発信して参りますので、宜しくお願い致します。