老後の「生活資金」と「消費」
2012年5月12日
平素はお世話になります。
経営相談、社員教育・研修、FP相談等 ヒューマネコンサルティング株式会社 代表の阿部です。
我々FPが、通常使う「人生の三大資金」とは何だと思われるでしょうか?
もちろん、実際には個人差があり、一概には言えませんが、
一般的には、「教育資金」、「住宅資金」、「老後の生活資金」と言ったところだと思います。
その中でも、「教育資金」と「住宅資金」は、個人差があり、関係ないという人もいるでしょうが、
「老後の生活資金」ばかりは、誰にでも関係あると言って良いでしょう。
そのような中、
「老後」に関するビジネスも急成長しているとのニュースがありました。
例えば、
昨年10月に制度が始まった「サービス付き高齢者向け住宅」には新規参入が相次いでいるとのこと。
緊急時に常駐の管理員を呼び出せるなど生活支援サービスを提供する賃貸住宅で、
補助金や税制などの優遇措置が設けられています。
この程、積水ハウスは東京都北区の旧古河庭園近くに同住宅62戸を建設し、
約35平方メートルの1Kの場合、家賃が月13万円、管理費約1万2千円、生活支援サービス費1人2万1千円、
といった料金設定だそうです。
また、葬儀業界最大手の公益社を傘下に置く燦ホールディングス(HD)は、
市民グループの会合や老人ホームなどで「生前準備」についてのセミナーを開催し、
遺族からの法事などに関する相談に乗るサポート体制を構築しているそうです。
今や、葬儀や仏壇・仏具、墓石などを含めた葬儀関連ビジネスの市場規模は約1兆8千億円とのことです。
もはや、65歳以上の高齢者1人を支える15~64歳の現役世代は、
昭和35年の11・2人から平成22年は2・8人にまで減っています。
正に、大高齢化社会、大相続時代到来と言ったところでしょうか?
*「大相続時代」に関しては、以前の記事をご参考まで⇒ http://humane-c.co.jp/2012/02/0219.html
筆者は、これからの日本経済活性化のための1つのキーワードが、
100兆円ともいわれる、この高齢者の消費にかかっているのではと考えています。
ただし、そのためには、
高齢者が安心して「消費」出来る社会のための
インフラやセーフティネットの確立、
サービスや商品開発の充実が必要な事は言うまでもありませんが・・