欧州危機問題とは?
2012年1月2日
平素はお世話になります。
中小企業の経営資源応援企業、関東経済産業局認定 経営革新等支援機関
ヒューマネコンサルティング株式会社です。
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さて、新春故に今年の展望も気になるところですが、
まずは当面のポイントとしての欧州危機問題について整理、考えてみました・・
昨年、ギリシャの財政危機を受けたEUは、信用不安が他の国に広がるのを防ぐため、
ギリシャに対して追加融資や借金の棒引策など緊急的対策を打ち出しました。
しかし、その信用不安感は、ポルトガルや、スペイン、イタリアなどにも広がりました。
スペインでは、リーマンショック後に不動産バブルが崩壊して、若者の失業率は40%超、全体でも20%を超えており、深刻な状況となっています。
イタリアではベルルスコーニ政権は退陣にまで追い込まれましたが、その後も、イタリア国債の利回りは、危険ラインとも言われる7%に近い状態が続いています。
そして、筆者が懸念しているのは、このような信用不安が連鎖して、
ドイツやフランスも含めたユーロ圏の国々の国債が、一斉に格下げされるような事態であります。
そのような負の連鎖を止めるべく、EU各国としては、
昨年12月9日の首脳会議で、信用不安の拡大を防ぐため、通貨・ユーロを採用している国を中心に、
財政規律を守らない国に自動的に制裁を行う新たな条約作りを進めることで合意しました。
具体的には、財政赤字を国内総生産の0.5%までに抑えることを憲法などで明記し、
赤字が3%を超えた国には自動的に制裁を行い、これ以上赤字を増やさないための財政規律を強化するという内容です。
しかし、現状において、「赤字を減らす」ということは、
言うのは簡単ですが、実際に行うのはそう簡単ではないと思われます。
「制裁」といいますが、どこまで効き目があるかも不透明ですし・・
今回の危機は、様々な国の、様々な要因が複雑に絡み合ったものだけに、
基本的に問題先送りの感は否めず、ヨーロッパの危機的経済状況は「長期化」していく可能性が高いと思います。
ヨーロッパの信用不安問題が、世界経済にとって大きなリスクとなる状態はしばらく続くのではないでしょうか?
注視したいと思います。
また年初の講演会では、「経営」の問題と合わせて、そのあたりの「経済」問題についてもお話したいと思います。
http://humane-c.co.jp/seminar.html